BRM619千葉600もてぎクラシック[準備編]
プロローグ
昨シーズン初めてブルベに参加して、200km, 300km 完走を果たしました。
そこで今シーズンは、一歩進んで SR (シュペール・ランドヌール) の取得という目標を立てたのですが…、このご時世でブルベが次々に延期/中止され思うように走れず(/_<)
注) SRとは、同一シーズン(11月〜10月) 内に 200km, 300km, 400km, 600km の4種類のブルベを完走すると得られる称号です。
とりあえず、3月に200km、4月に300kmを完走できたので次は400kmなのですが…、前述のように走る機会が失われてしまい、このまま待ってたのではエントリー出来る 600km が無くなってしまう可能性が。
本来は短い距離から順々に走るべきなのでしょうが、背に腹は変えられないので、400km を飛ばし 600km に挑戦する事にしました。
注) 開催団体やブルベによっては申込条件として制限されてる場合もあるので要確認。
走行計画
さて、そうなったら計画です。まずは、今までの実績が 300kmで19時間弱だったものを、600kmで制限時間40時間で収めないといけません。
一見簡単そうですが、300kmまでとそれ以上とでは、オーバーナイトで仮眠が必要になるという大きな違いがあります。
早く走れる方なら仮眠を取らず一気に走り切る事も可能なのでしょうが、私は遅いので制限時間ギリギリになるのは必至。そうなると、必ずどこかで仮眠を取らないと危険です。眠いままでフラフラ走ったら文字通り死ねます(汗)
経験上、数日前から寝溜めして充分に睡眠を取っておけば、22〜23時間は危なくなく走れる事がわかっているので、そこから考えて 320〜350km地点で一度休むべきと考えました。
もてぎ時計回りだと、ちょうど成田が 350km地点。都合よくルートのすぐそばに快活CLUB成田土屋店があるので、ここを仮眠ポイントにします。
各ポイントでの休憩時間を可能な限り短くし、遅くともとにかくストイックに走り続けること。そして積み上げた貯金を使ってしっかり仮眠を取り安全に走ること。これが、私に出来る唯一の策です。
キューシートから各PC、通過チェックポイントを登録して、区間毎の距離と高度上昇から自分の実現できる平均速度を想定(上りが多い区間は平均速度を落とし、そうで無ければ上げる)し、タイムオーバーせずに FINISH を迎えられるようにシミュレートを繰り返します。
仮眠場所となるネカフェでの滞在時間は、睡眠時間 90分として、服の乾燥やその他を考えてとりあえず 120分を想定したけど、もうちょっとかかるかも。快活CLUBを発つリミットは5時だから、それさえ守れば何とかなるでしょう。
眠気対策
とにもかくにも寝溜め!この一言に尽きます。ブルベ一週間前から夜更かしはせず早く眠ることを徹底。また、前日移動の前泊で早目にホテルに入り、時間をフルに使って眠っておくことにしました。
それと、走行中に眠気が出た際、カフェイン分が良く効くようにと数日前から好物のコーヒーを我慢してカフェイン断ち。念のため、ガムや飴など、眠気を紛らす物も用意しておくことにしました。
骨伝導イヤホンで音楽を聴くというのも良いと聞きますが、電力消費を抑えたかったのと、荷物を減らしたかったのとでパス。その代わり、歌ったり脳内再生する事で補います。
それでも眠気に襲われるなら…、安全な場所で目を瞑って休みましょ。安全第一です!
痛み対策(膝・脚)
過去、300km を走った際に、突然膝の外側に「ピキーン!」と痛みが走り、満足にペダリング出来ず苦しんだ事があります。
後から調べたら腸脛靭帯炎という奴で、膝の外側で炎症起こしたものだったのですが、無理が祟り、その後数ヶ月痛みを引きずって一時はもう膝は治らないのではないかとさえ思ったほど…。
そこで今回は、サドルの高さやポジションの調整に加えて、ビンディングペダルを利用して脚の負担を減らす作戦としました。
今までブルベではフラットペダルで参加してたんです。SPD のシューズとペダルは持ってますが、咄嗟に外せずに何度か転けてるので、眠気でふらっと来たりしたら危ないと判断しての事です。
しかし、使ってる人の話によると、ビンディングの方が圧倒的に楽と言うんですよね。どうしたものか…と考えてたら、SPDには外しやすいマルチモード・クリートというのがあるとのこと。
普通は踵を捻る一方向にしか外れませんが、マルチモードのは斜め方向でも外れます。早速GETして試してみたらこれが本当に外しやすい!これなら咄嗟に足を着こうとしても大丈夫!
多方向に外れる分、力をかけた時に外れかねないとの話もありますが、今の私には着け外しが自在なマルチモードがぴったり(^^)
ポジションと調整に関しては、ふくらはぎが攣るのはサドルが高いからで、膝が痛むのはサドルが低かったりクリート位置が前過ぎるケース。この点に注意して微調整を繰り返し概ね良い位置が出せたので、これで大分楽になるでしょう!
痛み対策(お尻)
自転車乗り永遠の悩みですが、長時間走ってるとお尻が痛くなってきます。私の場合は座骨が当たる部分の皮膚が擦れて座ってられなくなるんですよね(>_<)
レーパン(パールイズミのレータン使ってます) と SELLE SMP TRK MEDIUM サドルの組み合わせで 300km は行けるようになりましたが、今回は 600km。さすがに何らかの対策が必要でしょう。
そんなわけで、人生初のシャモワクリーム使用を決めました!色々と調べた中で、粘度が高くてヒヤッとしないという MORGAN BLUE をGETです!
不安はありますが、走りながら時折ダンシングを交えたり、ペダルに体重を分散させる等しつつで、恐らく乗り切れるでしょう。
回復対策
一日走って終わりだったらさほど気にしないのですが、回復についても充分に考える必要があります。…とは言え、仮眠で休める時間なんてたかが知れてるし、ほとんど走りっぱなわけですから回復も何もあったもんじゃない(汗)
そこで、回復を促すために普段は飲まないサプリメントを導入!
一つは、アミノバイタルプロ!左側にあるスティック状のもので、中身は顆粒状。スタート前に一本、以降は100kmくらい走ったら一本を水と一緒に飲むことにします。ちょっと甘めで味も好きだし、食事で不足がちな成分を補えるのがイイね。
もう一つは、カルノパワー!ここ最近自転車乗りの間で噂のやつです。カプセル状のもので一日 4〜8カプセルとのこと。筋肉の回復を促すそうなので、走る前、仮眠前、走った後に飲むことにしました。
食事計画
初めてのブルベの時に失敗したのが、当日の朝に消化に悪そうなもの(カツ丼)を食べ、その後もホイップクリームいっぱいのパン、チョコの入ったクロワッサン…と、結局食べられなくなってバテたというのがあります(汗)
今回はその反省を活かして、前日からはパスタを中心とした食事とし、当日はコンビニ滞在時間を減らす為、基本はジェル類で済ませる作戦に。
固形物が欲しかったら、軽くサンドイッチやおにぎり等を。温めの必要な物(温めも食べるのも時間がかかる)は一日に一度だけとし、これもミートソーススパゲティ等を選択し、刺激物となるカレーや辛い物はパスで行きます。
携帯食計画
走りながらでも30分〜60分に一度はつまめるように、個別包装された小ぶりな物を選択。今回は、ようかん、ブラックサンダーにブルーベリーの飴、塩タブレット、ソイジョイ、ビスコ発酵バター、カロリーメイトをステムサイドバッグにこれでもかと詰め込みました。
いつもは、5個入りのつぶあんぱんを詰め込むんですが、雨予報を考えると濡れたり湿気ったりまずい事になりそうなので、個別包装で衛生的な物を選択。それに一口サイズだと口に入れてモグモグしながら走れるのでいいんですよね〜。
この他に、フロントバッグの中に美味しいと噂の「フレジェル」も用意して、ハンガーノックとは無縁の環境にします。
ライト計画
いつも、CATEYE VOLT800 と VOLT300 をハンドル下に吊り下げてますが、夜通し走らなきゃならないので、前輪ハブ軸に噂の OLIGHT RN1500 を装着して路面をがっつり照らします。
それにしても、OLIGHT RN1500 のスペックはブルベにぴったりですね。300lm で 12.5h 稼働でしょ、USB-C で充電も早いし、これで Cateyeマウントだったら最強じゃないかなぁ。
事前練習:2週間前(福島往復160km)
計画も準備も大体整いましたが、ブルベの練習にはやはり長距離走るのが一番!
普段通りの生活で特に睡眠をしっかり取っていなかったせいか、帰り道 22:00〜23:00 頃に強い眠気に襲われ、途中何度もコンビニで休憩する羽目に。
道端でハンドルに突っ伏してしばらく目を瞑って休んだり、空き地で少し座り込んで休んだり。ナイトライドと眠気の対策についていい練習になりました。
事前練習:1週間前(日本海往復350km)
本番まであと一週間。ドリンクケージを増設したり、機材の装備も含め、本番と同じ状態で仮眠ありのライドを決行。目的地は新潟県は瀬波温泉!太平洋側から日本海側への横断です。
今回のポイントは、ビンディングペダルでの実走。マルチモードクリートで着け外しの不安が無くなったので、実際に長距離走ってみて確かめようという考えです。
嬉しい誤算としては、今回は充分に睡眠を取ってから出発したせいか、0時を過ぎてもほとんど眠くならなかった事。毎日カフェイン取得を減らしていたのも良かったのか、コンビニのアイスコーヒーが効く効く。これは本番でも活かせそうだ(^^)
マットは無いけど、アウトドア用の膨らませる枕を持って来てたので意外に悪くない。部屋の明かりは煌々と点いてるので、目にタオルをかけてアイマスク代わりにします。
帰りは笹谷峠を越えるルートを選択。笹谷峠はそれほど斜度がキツいわけではないけれど、長くてだらだら続くのと、つづら折りで先が見えないので、特に下りは対向車要注意の良い練習になった。
ただ、アミノバイタルとカルノパワーのおかげか、2日続けてのライドでも脚が軽く回るのと、固いイスの上で明かりが煌々とついてる場所でも仮眠を取れるとわかったのは大きな励みとなった。コンビニのアイスコーヒーが眠気に効いたのも収穫だね(^^)
事前練習を終えて
正直、時間に関しては絶望的に遅かった(汗)。まぁ、途中から時間を気にせずにのんびり走る方向にしたというのもあるけれど、それにしても遅い。
この理由としては、写真撮影やツイート、道の駅やコンビニに寄る回数が多かったこと、寄った際に長居してしまった事も挙げられる。新潟でもゆっくりと食事して来たしね。
そうこう考えると、やはり走力に余裕の無い自分は、休憩時間をいかに削るかが鍵。
仮眠時間と眠気対策は事前によく眠っておけば大丈夫そうだし、心配していた膝の痛みも脚のダルさも皆無で、ビンディングペダルにも全く不安が無くなったのは大きい。
実走してみて、振動で緩むところやボトルの固定など細かい課題も見えたので、この辺りを調整して本番に挑みます!(^^)/
(to be continued...)